角膜移植とは

角膜は透明なレンズです。この角膜がレンズ機能を果たせなくなり、他の治療方法では治すことができない場合に、角膜移植の適応となります。 角膜移植が必要となる疾患としては、円錐角膜、角膜混濁、水泡性角膜症、角膜ジストロフィーなどがあげられます。

トレパンという器具で角膜を円形に切り取り移植を行う方法が主流ですが、当院では、レーシックでのフラップ作成時に使用するフェムトセカンドレーザーで角膜を切開しています。フェムトセカンドレーザーの場合、ドナーの角膜と患者様の角膜を同じ形状でカットすることができるので、接着を強くすることも可能になります。また、当院のフェムトセカンドレーザーには、リアルタイムOCTが装備されているので、角膜の状態を確認しながらレーザー照射を行います。手作業の角膜移植とは次元の異なる安全性と精度が確保されます。

角膜移植とは

手術は日帰りで行い、入院の必要はありません。(※術後は経過観察が必要です。)アイバンクからのドナー角膜や海外のアイバンクからの輸入角膜を使用します。手術前の準備や手術後の休憩時間を含めると約1時間半前後で終了します。

手術後数ヶ月間はぶつけないように、また感染症が起きないように気をつけて生活していただくことが一番大事で、移植した角膜が目になじむに従って、少しずつ視力が改善します。

角膜は非常に細い糸で縫い合わせますが、縫った影響で強めの乱視が出現することがあり、そのような場合には時期をみて糸を調節して乱視の矯正をしたり、角膜の形状が落ち着けばレーシックやICLで近視・遠視・乱視を矯正することも可能です。

当院では、状態の良いドナー角膜のみを使用します。

手術後は身体が移植された角膜を排除しようとする拒絶反応が起こる場合があり、しばらく定期的な検査と点眼治療が大切です。必ず医師の指示通りにご協力ください。